【パニック障害体験記①】僕のパニック障害の始まり~それは乗り物恐怖から~

体験記 パニック障害体験記

感じ始めた違和感

「何かおかしいな・・・・?」

そんなことを感じ始めたのは、大学3年生の頃。
年齢にして、22歳の時だったと思います。

1年間の浪人を経て無事大学へ入学し、1年生~2年生の時は待望の一人暮らしを満喫していた僕。
しかし3年生の時に、いろいろな事情から実家へ戻ることになりました。

 

そして、自宅から大学へ通うようになってから半年ほど経った頃。
社会に出たら車の免許も必要になってくるだろうし、取れるうちに取っておこうと思い、教習所へと通いだしました。

途中まではなんの問題もなく進んでいき、気付けば仮免許を取得するところまで漕ぎ着けたもの、路上教習を行なうようになってから段々と変化が現れ始めます。
路上で運転をしていると、なにやら心臓がバクバクと激しく動き出すのです。

最初のうちは、

「まだ路上で運転することに慣れてないってことで、緊張してるんだろうな。 まあ、そのうち慣れるでしょ。」

と軽く考えていたのですが、何度路上教習を重ねても一向に慣れる気配がありません。
心臓がバクバクし、冷や汗も出始め、ひどい時は吐き気も出てきます。

特に、高速道路での教習は辛かったですね。
通常の道路ならば、「気持ち悪い」と一言告げれば隣りにいる教官とすぐ変わってもらうこともできますが、高速道路ではそこまで自由が利きません。

今にして思えば、これが前兆だったんだと思います。

「一旦運転を始めたら、自分の好きな時に運転をやめるわけにはいけない」という拘束感を無意識のうちに受け、予期不安が発動していたのかな、と。

通常の道路なら、「いざとなったら交代できる」という逃げ道があったため、そこまで恐怖感はなかったのですが、信号もなくそこそこのスピードで走り続けなきゃいけない高速道路では、簡単に交代してもらうわけにもいきませんから。

繰り返し運転することで、不快感は消失!

そんなこんなで、いろいろ苦労はありつつも、なんとか無事に免許を取ることができた僕。

しかし、「運転を始めると気分が悪くなる」というのは相変わらずだったので、あまり晴れやかな気持ちではありませんでした。
ただ矛盾するようですが、運転自体は非常に楽しかったんですよね。。。

気分が悪くなる辛さよりも、運転の楽しさの方が勝っていたので、なんとか車の運転時にやってくる不快感を消すため、免許取得後は毎日のようにあてどなく何時間も車に乗っていました。
毎日毎日、ガソリンが空になるまで。

「まだ運転に慣れてないから、変な不快感や不安感がくるのだろう」くらいに考えていたんですよね。

ちなみにこの時は、「片道90分ほどかかる大学への通学」+「教習所通い」により時間があまりなかったためバイトもできず、お金もあまり持っていませんでした。

よって、ガソリン代は親のお世話になっていたため、毎日のように怒られたものです。
あの頃はご迷惑をおかけしてしまい・・・・・・

しかしその甲斐あってか、10日ほど経った頃から徐々に車の運転時にやってくる不快感が無くなってきました。

今にして思うと、『認知行動療法』を知らず知らずに実践していたということになりますね。

「これでようやく純粋に運転を楽しめる!」

そんな安心感に包まれたのですが、それも束の間・・・・・・

突然訪れたパニック発作

徐々に車の運転時の不快感が無くなってきたことから、「お? 克服したか?」と思い始める僕。

教習所時代からなかなか拭えなかった苦手意識がついに払拭できるか!?みたいな感じで、この時はかなりテンションが上がりました。

しかし・・・・・・・それは突然訪れました。

 

免許取得から1か月ほど経ったある日のこと。
いつものようにあてどなく車の運転をしていると、ひょんなことから結構な細い道にはまってしまいました。

本来ならば、落ち着いてゆっくりと通り抜けるか戻るかすればよいだけなのですが、この時はなぜだか妙に焦ってしまった僕。

「やばいな・・・・ 出せるかな・・・・?」

ちょっと不安な気持ちに包まれ、イヤな汗が出てきました。

「なんとかしないと・・・・」

段々と動悸が激しくなってきます。
せっかく忘れかけていたいつもの症状です。

「くそっ・・・・ あれ・・・・?」

試行錯誤しながら細い道から突破しようとするも、なかなかうまくいきません。
何度も切り返しながら、なんとか抜け出そうと足掻きます。

動悸に加え、冷や汗、吐き気、腹部の不快感など、今まで運転中に何度も味わってきた例の症状たちが僕を襲います。
しかも、今まで味わってきた不快感よりも強めです。

気持ち的にかなり焦ってきたものの、しばらく四苦八苦した結果、なんとかその道から突破することに成功。
それと同時に、先ほどまで僕を苦しめていたイヤな症状たちも段々と治まってきました。

「よかったぁ・・・・・ 本当に助かった!」

ちょっと大げさですが、この時の僕はこれくらい喜んでいたと思います。

ところが・・・・・・

無事突破したことに安堵し、ちょっと一服しようと一旦車から出てタバコに火をつけた、まさにその瞬間でした。

「うっ・・・・ おぇ・・・・ な、何これ・・・・・・・?」

先ほど治まったはずの不快な症状が、威力を増して一気に押し寄せてきたのです。
それどころか、今まで味わったことのない症状もプラスαでついてくる有様。

動悸・吐き気・冷や汗・めまい・腹部の不快感・頭痛・震え・絶望感・・・・・・

ありとあらゆる不快な症状が次々と発生。
しかも、それぞれの症状が今まで味わってきたものとは比べ物にならないレベル。
イヤな相乗効果を生み、信じられないような不快感が作り出されます。
このまま死んでしまうのではないかと思ってしまうほど。

ただただうずくまり、「????」と混乱しつつひたすら苦しむ僕。

これが世に言う「パニック発作」だと知るのは、もう少し先のことでした。

そして始まった乗り物恐怖

突然訪れた、「死んでしまうのではないか」と思うくらい強烈な症状。
生まれて初めての症状に困惑しながらも、嵐が過ぎ去るのを必死で待ちます。

結局、症状は数分ほどで治まったのですが、自分的にはとても数分の出来事とは思えませんでした。
もっともっと長く感じられます。

何はともあれ、なんとか運転できるくらいまでには回復したため、そのまま車に乗り込み家路へと急ぎました。

 

しかし、問題はこの後。

それから何日か経ってからも、

「あれはなんだったんだ・・・・?」

この感情が消えず、ずっとモヤモヤとしたものが残ったのです。

 

そして、その日以来しばらく、車の運転をすることができなくなりました。
原因がわからないため、不気味で車の運転などとてもできないのです。

原因がわからないのならば、いつあの症状が襲ってくるかはわからない。
となれば、運転の真っ最中になんの前触れもなく襲ってくるかもしれない。
そんなことがあればそこで終わり。
大きな事故に繋がってしまうかもしれません。

たまに無理矢理車に乗ってみるのですが、乗り始めると「でも、いつあの症状がくるかわからない・・・」という不安からか、すぐに動悸や冷や汗が始まってしまいます。
予期不安ですね。

そして結局、すぐにUターンして家に帰るハメに・・・

 

僕はどこか完璧主義なところがあり、つじつまが合わないことや、理論的に説明できないことが大嫌いでした。

なので、「なぜ不意にあんな症状が襲ってきたのか?」を自分自身へ説明できない状態で車に乗ることにどこか納得がいかず、予期不安を強めていたのだと思います。

もっと適当に考えて、「ま、気にすることないか!大丈夫だって!」と割り切れる性格ならば、パニック障害にもならなかったのでしょうが・・・

 

そして、ここで新たな問題が発生します。
車の運転ができなくなるだけならまだしも、乗り物全般に苦手意識を持つようになったのです。

例えば電車。
電車は、一度発車してしまえば次の駅に到着するまでは止まりません。

つまり、「プッシュー」と音を立ててドアが閉まってしまえば、そこから先は否が応でも電車に乗り続けなければならないのです。

これにより、まずは大学へ通うことが困難になってきました。
大学へ行くためには、往復で何時間も電車に乗らなければならなかったので。

パニック障害の弊害である「乗り物恐怖」の始まりです。

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